この建物は、県工業試験場をはじめとする石川県の「産業復興ゾーン」の核として、計画されたものである。建物の構成は、玄関から東西に伸びるコンコースがあり、両側の大理石壁面をトップライトの光でつつみ、格調あるシンボリックな空間を演出。北側の大研修室には北陸で最初の移動観覧席を設け、移動間仕切り等によって多目的な利用計画がなされている。南側は商談ルームへと続き、吹抜のトップライトによって外部空間を引き入れ、四季を通じのびのびとした明るさを保つ。さらに、ここは展示空間も併設されるなどすべての空間が一体利用へと意図されている。また、この空間を囲む形で会議室や大小研修室を平面構成し、全体の流動利用を一層効果的にしている。