この施設は、大手流通企業の研修施設であるが、知的研修のための2階建て「修」ゾーンと7階建ての宿泊・飲食といった福利厚生のための「養」ゾーンの2つから構成されている。各々が別棟で計画されているが、中央のアトリウムを共有することで有機的に接続している。来訪者はアプローチの中心軸に位置するこのアトリウムを経由して各施設へとアクセスしていく。ここでは視線の交錯による空間の活性化を狙いとした。
外観は、知的研修といった厳しい「修」ゾーンについては精神的な高まりを促し、次にある空間への期待感と緊張感を抱かせるようにシャープなエッジをもったフォルムを某調とし、やすらぎの「養」ゾーンについては穏やかな曲線を採用することで、親しみやすく柔らかで安心感のあるフルムを形成させた。