近年の精神医療における情勢の変化に対応するために老朽化した施設の建て替えを計画し、周辺が住宅地化している現在の敷地で営業することについて充分検討した上、現有敷地での知名度、外来治療の重視を考慮して現在地にて2期に渡って建て替える事にした。出来るだけ患者の障壁とならぬように管理区画を制限し、且つ管理の目が行き届くように広いライトコートや回廊を設け、明るく開放的な空間造りに努めた。
また、住宅地に建つ精神科の病院として病院をイメージさせないような外観造りと一般の外来も気軽に利用してもらえるよう広い吹き抜けの玄関ホールを設けた。さらに近隣の住民に対する配慮も充分行い、施設管理上の利便性もふまえながら患者の療養環境が少しでも良くなるよう心掛けた。