森に佇む、文化と美を継承する美術館
本施設は、旧中村美術館の老朽化に伴う建替えとして、増加する収蔵品への対応や重要文化財を安全に保存するための耐火性能の向上を図るとともに、本多の森に広がる文化・芸術ゾーンの形成を担う美術館として計画した。館内は、低く抑えたエントランスからホール、吹抜け空間、階段、展示ロビーへと連続する動線を構成し、その中心に坪庭を配することで、内と外が緩やかにつながる開放的な空間を創出している。来館者は展示鑑賞とともに、光や緑、空間の広がりを感じながら回遊できる豊かな体験を楽しむことができる。
建築は周辺の森の景観に配慮し、最大24mに及ぶ緩やかな勾配の瓦屋根によって建物の高さを抑え、周囲に威圧感を与えない落ち着いた佇まいを実現した。
また、伝統的な瓦屋根と全面タイル張りの外壁を組み合わせることで、和の趣を継承しながら現代的な美術館建築としての新たな表現を追求している。
